今も口ぐさむ、卒業式で初めて聞いたうた。

私が記憶に残る卒業ソングは中学校の卒業式で先生から送ってもらった歌です。

当時の私はその歌を知らなかったのですが、初めて聞いて、涙が止まりませんでした。

アコースティックギターの伴奏で聞いたその歌は長渕剛の「乾杯」。

定番の卒業ソングとは言えないのかもしれません。

私の中学校は小学校とつづくいわゆるエスカレータ式で、八割以上の学生がそのまま中学校へ行くような学校でした。

小学校の方針は自主性の尊重、という言葉で納めていいのかといえるほどひどくフリーでした(笑)が、荒れるようなことはなく、自由な想像力を持った学生が多かったです。

そんななか、六年生になって受験を選ぶ生徒は少数で私は当然のように中学校へそのまま上がりました。

中学校に入学し私は大きなショックを受けました。

ほんとうにエスカレータ式でつながっているのかと疑うほどに厳しい学校だったのです。

スカートは膝丈、買い食いは禁止、お辞儀は6秒かけて…などなどフリーだった小学校との差はすさまじいものでしたが、決められたなかで全力でやること、礼儀をもって人と接することいろんなことを学び、私の人生の中でもすごくすごくすごく有意義な経験であったといえる三年でした。

そんな中で自分の意志で決める受験という大きな選択と初めて15歳にして向き合い、人生のことを考えるようになりました。

厳しい先生たちは同時に真剣に向き合ってくれる先生でもあり、どう生きていくか、そんなことを考えるきっかけをくれたのです。

そんな中で迎えた卒業式の日、式を終えて保護者のいない卒業生だけの体育館で「きっとこれからいろんな選択をし続けるだろうけど、ここ、この場所だけはいつもきっと変わらずお前たちを迎えるし、ここが始まりだ」といって乾杯を歌ってくれました。

初めて聞いたその歌詞は一つずつ身に染み、しみいるたびに自分の中の思い出と、悩みと楽しさを刺激して、目の奥は熱くなり、泣いてしまいました。

今も、選択をした後やする前にふと「君に幸せあれ」と高らかに歌い上げた先生の声がよみがえります。